Q 上から目線の発言が気になる?

Q こんにちは。アメブロとこちらと、楽しみに拝見しております。
最近、部下の言葉遣いで気になることがいくつかあります。特に気になるのは「えらいね」という一言です。本人に悪気はないのでしょうが、上司に向かっていう言葉ではないと思っています。それは目上の者が目下の者に使う言葉だと思うんです。以前、一度注意しましたが、なおりません。飯干さんが「注意するチャンスは1回きり。繰り返すと相手のエフィカシーを下げかねないので、その1回のタイミングと内容はもう真剣勝負」とおっしゃっていたと記憶しています。それで、また注意したものかどうか悩んでいます。
あと、腹が立ってしまう自分の小ささもなんとかしたいのです。
 
Q 上から目線の同僚に腹が立ちます。また、上司も、役職上は上ですが、それとは関係ないところで上から発言があるので、すごく嫌なんです。(具体的なやりとりが書かれていましたが、掲載するとここに出てくる同僚の方や上司の方がご自分だと気づき、いい気持ちがしないだろうなと思いますので割愛いたしました)
こういう状態を抜けるにはどうしたらいいでしょう?

 

A  どちらも一緒にお答えさせていただきますね。

確かに私も、目上の方に「えらいね」と声をかけたりはしませんね〜。
でも、私の周りにもいるんですよ。この前も気分転換にデータをきれいに整理したら「すごい、上手ーー!えらい!」ってスタッフに言われました。こういう言い方が自然というか、普通だと思っている世代なのかなぁくらいに思っていました。
が、取引先の方に「おたくの◯◯さん、僕のことバカにしてるっていうか、小さな子供相手みたいな口調なんですよね。幼稚園で働いてらしたとか、そういう経緯があるんですか? こちらも大人だし聞き流してますけども、お相手によっては気分を害される方もいると思うんですよ」とお知らせいただき、本人に指摘したところです。上司として私がしっかり指導すべきことでした。
心がおおらかなのも、時には問題ですね。なぁんて。笑
 
さて、一度注意したけれどなおっていない、とのことですが、もう一度指摘して改善をお願いしても構わないと思います。
その際、「なぜ、一回でなおらないんだ」という気持ちがあれば、それは捨てて下さい。最初の指摘の仕方では伝わらなかっただけで、相手の方がダメなわけでも、もちろん、質問者さんがダメなわけでもありません。ダメだと思って接すると、ダメな人になってしまいます。

2回目に伝える際は、相手の方は「ちゃんとわかって実行できる方」だと信じて、そこから話をして下さい。(害意のある相手の場合はまた別のやり方があります。このあたり、「調和のコミュニケーション」というクラスでワークをしています。)
ただし、「わかって実行できる方なんだ!」という心で話せばちゃんと通じるよね、というのは甘い話でして、実際にどう伝えるかは、相手の理解を確かめながら、ひとつひとつ丁寧にやっていくことが必須です。お願いがいいのか、命令がいいのか、相手の性格を見極めることが大切です。自分のためにではなく、その部下の方や他の方のために。
 

では、上から目線の発言に腹が立つ、ということについてお答えします。
 
その発言は本当に「上から」でしょうか?
 
私は多くの場合、聞いている側が自分で下に下がっているので、相手の言葉が上から来るように聞こえるんだと思っています。

さっきの「えらいね」がいい例になりますので、使わせてもらいますが、例えば同僚とか部下に「上手だねー、えらいねー」って言われたら、なんだか引っかかってしまう方もいらっしゃると思います。でも、3〜5歳くらいの小さな子供に「上手だねー、えらいねー」って言われたらどうでしょう? ひっかかりますか?
「うんうん、ありがとう〜〜♪」くらいで、「なんだ上から発言だな。ぷんぷん!」とかはないと思うんですよね。

じゃあ、同僚や部下から言われると、どうして別の反応になるんでしょう?
 
基本的には、横に並んで競争しているからじゃないかなぁと思うんです。そして、わずかでも「負けた」感じがするから、嫌な気持ちになるのではないかしら。。。
かつての自分の心を振り返るとそんな感じでしたし、周りの方を観察していてもそういうケースが大半に見えます。
 
でも、相手が上から来ようが下から来ようが、自分自身がやりたいことをやっていれば、そんなのはどうでもよくなってきます。

コーチングでいうと、ゴールに関係ないことは見えなくなってくるわけですね。どうでもいいので、見えないし、見えてもすぐ忘れちゃうのです。

 

「上から目線」な相手に煩わされている方は、ご自分のゴールを見失った状態か、やりたいことをやれない環境に置かれている可能性が高いです。

ですから、まずはやりたいことを、些細なことでもいいからやってみるのがいいですよ。いくつでもいいし、没頭していいし、「この程度で」と思う程度を超えて、逸脱してもいいのです。^^