エフィカシーが高いの?! ただ自己認識が甘いのでは?
コーチング用語についての質問をいただきました。
これ、間違えている方が多いように思いましたので、ブログにてお答えしますね。
Q 「エフィカシー」について質問です。
ある部下は自分をとてもできると思っていますが、実際はできていません。例えば、50点のできのものを本人は100点できたように思っています。それを「50点だ」と指摘しても「そうかな?」といった感じで改善されません。
「彼はエフィカシーが高いから」と言うひともいるのですが、どうも腑に落ちません。それなら、エフィカシーが高いことが悪いことのように見えてしまいます。
単に自己認識が間違っているだけだと思うんです。
私は彼に甘い自己認識を改めてほしく、「これは50点のできだ」と繰りかえし伝えるのですが、その行為は彼のエフィカシーを下げることだとも言われ、なんだかなぁ・・・とすっきりしないでいます。
そんな中、飯干さんを見つけました。
飯干さんはどのように考えていらっしゃるか、率直なご意見を聞かせていただければ助かります。どうぞよろしくお願い致します。
A 上司である質問者さんが50点だと思う出来のもの、部下の方にはもちろん100点でやってもらいたい気持ち、とてもよくわかります。また、そうするよう指示を出すのも当然のことだと思います。
ところが、部下はそれを50点だとは思わず、100点だから「これでいい」と言っているならば、確かに問題ですね。
ここで「エフィカシー」がポイントになっているようですが、まず、この言葉の定義が明確ではないようですので、そこからお答えします。
「エフィカシー」はゴールに対しての自己評価ですから、その部下にゴールがなければ、そもそも彼のエフィカシーが高いも低いも、上げるも下げるも、なにもないんです。
その部下の彼は、ゴールを持っていますか?
質問者さんは、そのゴールをご存知ですか?
その彼のゴールは会社のゴールに内包されていますか?
少なくとも質問者さんの部やチームのゴールに、彼のゴールは内包されていますか?
ポイントはこれらを上司である質問者さんが理解し、彼に正しいゴールを持ってもらい、共有することです。
もし、私にそういった部下がいましたら、まずゴールを共有できているかチェックし、できていなければ共有するようにします。
その上で、「それは50点のできだ」という指摘は、基本的にしません。
ゴールが正しく設定されると、ゴールに対して今自分がどういう状態か、自分でちゃんと気がつくようになるからです。
自分で気がついてもらって、自分で修正してもらうんですね。^^
ただし、本人に心理的盲点があり、どうしても気づかないようでしたら伝えます。エフィカシーが高ければ、こういった指摘を喜んで受け入れてくれます。
もし、ゴールに対して「自分には無理ではないか」など、エフィカシーが下がっているようでしたら、まずエフィカシーをあげるところからやります。
とても愉しく、やりがいを感じる部分でもありますね!^^