Q 職場が怖い。「自分はダメ」と思ってしまう。
Q 変な相談ですが、真剣です。よろしければ、お答えいただけますでしょうか?
最近、自分で被害妄想気味だなと思っています。
頭では相手に悪意がなく、それどころか善意、またはシンプルに組織運営に関係した意見であることがわかっているのですが、会議などで私とは違う意見を聞くと、恐怖を感じてしまいます。
以前はそうではなく思ったことを自由に発言していましたが、今は、私が何かを言うと「攻撃」されるとか、ダメ出しをされると思ってしまいます。
(中略)
常に自分にダメ出しし、会社の人から攻撃されるのではないかと考えてビクビクしている自分を異常だと思います。こういう精神状態から脱出するにはどうしたらいいですか?
友人は私がモラハラやパワハラに合っていると言いますが、そういう気もしつつ、自分がダメなんだという気持ちでいっぱいです。
A つらい状況お察しします。
そして、質問者さんは「ダブルバインド」というコミュニケーションの状況下にあると思います。
ダブルバインドというのは、ある人が、二つの矛盾するメッセージを同時に受け取るコミュニケーション状況におかれることです。
例えば、「黙ってないでなんとか言いなさい」と言われたので喋ったら「そんなつまらない意見なんか聞きたくない」と言われること、「指示を待たず、考えて動きなさい」と言われて動いたことについて「自分の判断で勝手なことをするな」と言われることなどがそうです。
黙っていてもダメ。喋ってもダメ。どっち???
指示待ちでもダメ。指示なしで動いてもダメ。どっち???
・・・と混乱して、身動きがとれなくなってしまうのですね。
とはいえ、相手からしたら、思っていることをそのまま言っているだけのこともよくあります。
「黙ってないでなんとか言ってほしい」「その内容はいいものであってほしい」
「指示を待たずに、考えて動いてほしい」「その行動は自分の期待した行動であって欲しい」
・・・ということであり、聞き手にとっては時に無理な要求かもしれませんが、少なくとも矛盾したメッセージではないんですよね。
ではどういう時に、このメッセージの受け取り手は、矛盾に陥り混乱するのでしょう?
それは、相手との対等性がなく、そこに「恐怖」が存在する時です。
「黙ってないでなんとか言って」
というのが、相手からの「要望」なのか「命令」なのか。
「その要望にはこたえられない」と言えるのか、言えないのか。
実行できないことで、罰があるのかないのか。
質問者さんのケースは、「命令」であり対等性がありません。
そして、うまく実行できないと、
・怒鳴られる
・降格されたり解雇されたりした人が何人もいる
・社内SNSで一斉につるしあげられる
といった「罰」があります。
ご自身でも書かれているように「恐怖」が生まれています。
こうなると、その恐怖から逃れることが無意識において一番の目的になります。
怒られないように、「黙ってないで意見を言え」という命令を聞く。
しかし「つまらない意見は聞きたくない」と結局、怒られてしまう。
黙っていても、意見を言っても、怒られてしまうので「怒られない」という目的に向かう出口がないのです。
ダブルバインドについては、意識的にしろ無意識的にしろ、仕掛ける方を「悪」としてとらえるケースが多いようですが、私の観点は違います。
どちらも善でも悪でもない。
この世に「善」と「悪」の絶対基準はなく、すべて人がつくり出すものだからです。
あるところでは「善」なことがあるところでは「悪」になっている。
普通のことです。
ですから、質問者さんは「自分が悪い」も含めて、誰かが何かが「悪い」「良い」という世界から抜け出して下さい。できますし、そうしていいんです。
どうやって?
どうやってでも抜けちゃえばいいんですが、
ひとつのポイントは恐怖です。
「罰」が「罰」でなくなれば、自由になります。
つまり、降格されても解雇されても、別にいいや。という感覚を持つことですね。
解雇されたら、他に行けばいいんです。
そうなる前に「ここは嫌!」って他に行ってもいいんです。
しかし、そういう風には考えられませんよね?
なぜかと言うと、自分がダメだ、という風に考えるように、今はなっているからです。
それは生まれ育った環境要因もあるかもしれませんが、質問者さんの場合、社内SNSがひとつの鍵だと思いますよ。
名指しでミスを指摘されるとありました。みんなにミスが公開される(これも罰でありきついことでしょう)ので、その対応の仕方も見られています。また、はやく対応しなければ、ちゃんとやらなければ、という気持ちが強い方とお見受けしました。
つまり、質問者さんの無意識はこのSNSに執着しています。
無意識が執着すると、離れられません。
いつも、このSNSが気になり、頻繁にチェックするか見ているかもしれません。
そこに、繰り返し自分のミスの指摘があがってくると、繰り返し繰り返しダメな自分を見ることになります。
しかも、口頭で注意されるのと違い、後から何度でも自分で「そのシーン」を見られます。
ダメな自分 を 繰り返し見ているのが問題なのです。
しかも、無意識が無防備な状態で。
だから「君はダメ情報」が入り込みやすい。
ダメ情報が入った状態で、恐怖ベースで、仕事をするからパフォーマンスも下がっています。
また叱られる!
悪循環!!!
環境的に厳しい!!!
のでね、
1)まず、休職してください。
いったん、その環境から離れるんです。
どーーーーーしても休職が無理な場合は、取れる限りの長期休暇でもいいです。
2)そして、自分の欠点や失敗を過大評価するのを停止し、
自分のいいところを過小評価するのも停止し、
Yes, I’m good!(私はイケてる!できる!)
と、自分自身に語りかけてください。
誰がなんと言おうと、
あなたがgoodだと思っていいんです。
そのくらいで、あなたの場合は丁度いいんです。
失敗を無視しろというのではなく、あったことは事実確認して自己評価は「私らしくなかったな〜。あはは」でOK!
これをやり続けて下さい。
これは、休職しようが休暇をとろうが、働き続けようが、いつもやって下さい。
そしてもうひとつ。
これはけっこう効きますよ。
何を与えるか について考える時間を増やすことをして下さい。
与えることが素晴らしいからじゃ、ありません。
もらうことがいけないことだからじゃ、ありません。
与える方が、ラク だからです。
もらおうとすると、その気持ちが悩みを生み出すんですよ。
もらえないとがっかりしたり、もらうために自分の魂を殺すような生き方をしてしまったり、自分の求める心を誰かに利用させてしまったり。
めんどくさいでしょ。笑
他人にも自分にも世界にも、何を与えようかな、って考えて過ごす。
こういう時間を増やしてみて下さい。
できる、できない、はさておき。
私も、これ、やるようにしています。
しんどい時ほど。^^
そうすると「怒られないように」何かをしようとすることもなくなってきますので、黙っていて怒られても、口を開いて怒られても、「どっち???」って無意識がフリーズすることがなくなってきます。
そう、目的、ゴールを変えてしまうのです。^^
1人で抱え込まずに、メッセージくださってありがとうございます。
同じ悩みを持たれている方がいらっしゃると思い、ブログにてお返事いたしました。
ピンときたら、講座にもいらして下さいねん♪
1月6日(土)幻想と覚醒クラス